第二ステージのアヴェ・マリアについて
カトリックとプロテスタント
プロテスタント教会では、マリア崇拝につながることはしませんが、実はこのアヴェ・マリアは、ルカ福音書1章28節の「おめでとう、恵まれた方」と始まる天使の挨拶に由来しています。これはラテン語では「アヴェ・マリア・グラツィア・プレーナ」と言う言葉で始まります。これに1章42節以下にありますエリサベトのマリアに対する挨拶「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています」という言葉などが付け加えられて、アヴェ・マリアのテキストができています。
おもしろいことに、宗教改革者のマルティン・ルターや、スイスでカルヴァンの宗教改革以前にもっとラディカルな宗教改革を試みたツヴィングリでさえも、このアヴェ・マリアの祈りを祈っていたそうです。それはもともとこの挨拶が、マリアを神格化するよりも、この一人の娘であった女性に与えられた天使の挨拶を、弱く、小さな自分たち自身への祝福の挨拶であると受け止めたからであろうと思われます。
Ave Maria 翻訳
Ave Maria, gratia plena;
Dominus tecum;
benedicta tu in mulieribus,
et benedictus fructus ventris tui, Jesus.
Sancta Maria, Mater Dei,
ora pro nobis peccatribus,
nunc, et in hora mortis nostrae. Amen.
おめでとう、マリア、恩寵に満ちた方、
主はあなたとともにおられる、
女性のうちで祝福された方、
そしてあなたのお腹の子、イエスも祝福されている。
聖なるマリア、神の御母、
罪人なる我らのために祈りたまえ、
今も、我らの死の時も。アーメン。