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岡谷合唱団コンサート

一人ひとりが

団員一同

本日はお忙しいなか、岡谷合唱団コンサートにお越しくださいまして誠にありがとうございます。
 昨年6月の「梅雨の晴れ間に」演奏会に続いての演奏会になります。一人一人が歌える合唱団を目指そうと、数年前から毎月1回ヴォイストレーニングを取り入れ、トレーナーに久米聖一先生をお迎えして、呼吸法や発声法などのご指導をいただきながら活動を続けてきております。なかなか思うようにならない私達団員を相手に、先生には基礎の基礎から根気よくご指導いただき感謝いたしております。
 第1ステージは岡谷合唱団の指揮者である佐原武が「残したい日本叙情曲」を振ります。日本情緒溢れる懐かしい曲ばかりです。第2ステージは久米聖一先生により「クリスマスってなあに!」と題し、かわいい姉妹を進行役にしながら指揮をしていただきます。そして第3ステージは団員である近藤基の指揮により、シューベルトのト長調ミサ曲を、地元出身や県内で活躍する3人のソリストと、カノラータオーケストラの皆さんとともに演奏いたします。
 3人の指揮者によるそれぞれのステージを、お客様が充分楽しんでいただければと願っております。そして勿論団員が楽しくのびやかに歌うことができれば・・・・・。
 それでは師走のお忙しい中をお出かけくださいました皆様、ほんのひと時ではありますが、私達岡谷合唱団の歌声をお楽しみください。
 なお、ご覧いただきますように、若い団員も少しずつ増え、老若男女和気あいあいと楽しく歌っております。どうぞこの歌の輪の中でご一緒に楽しんでみませんか、お待ちいたしております。


少しだけ曲解説

「残したい日本叙情曲」  

 作曲家の故平吉毅州氏とともに日本の叙情歌曲50曲を合唱曲に編曲するにあたり、飯沼信義氏は気負いこんで仕事にとりかかったが、その過程で、どれだげ原曲に忠実に没頭できるかを謙虚に探る姿勢に徐々に変わっていったという。氏はこの編曲の仕事を通して、あらためて先人達が残してくれた遺産の素晴らしさを、再認識させられたという。そのため作曲の立場よりは、むしろ演奏者、鑑賞者の立場で原曲の周辺に近づこうと、雑な音を持ち込まず音を少なめにし、原曲の鼓動を探り、その波動が連れてくる光や色や香りといったようなものを捉えようと努めた。「時代を越えて人々に愛慕される作品というものは、第一、とてつもなく「寛容」で「控え目」で、聞き方歌い方について、「これしかない!」というふうに「決め」や「押しつけ」で迫ったりはしないものだということを思い知らされた。」と飯沼氏は言っている。

 今日は7曲すべて飯沼信義編曲による、皆様おなじみの曲ばかりです。どうぞご一緒に口ずさみながら、お楽しみください。


ト長調・ミサ曲(作品167)
F.シューベルト   

 このミサ曲はシューベルト18歳の1815年3月2日から7日まで、わずか5日で作曲された。ミサ曲の作曲というと大ごとのようであるが、ウィーンの寄宿学校で聖歌隊員を務め、カトリックのミサ曲伝統に通じていたシューベルトにとっては、ごく自然な行為であったことだろう。オリジナルの編成は、独唱、合唱、弦合奏にオルガンという、簡素なものであったが、のちに兄のフェルディナンドがオーボェ(あるいはクラリネット)2、トランペット2、ティンパニを書き加えた。曲の規模や雰囲気は、最初のヘ長調のものときわめてよく似ている。とくにソプラノ独唱部の旋律についてそのことが顕著であることを考えると、おそらくこのミサ曲においても、ソプラノのソロを歌ったのは最初のミサ曲の初演のテレーゼ・グローブという17才の初恋の相手といわれている女性と思われる。

第一ステージ 

「残したい日本叙情曲」
【編曲:飯沼信義】


  指 揮:佐原 武
  ピアノ:林 聖子

  さくらさくら
  ちんちん千鳥
  雁がわたる
  富士山見たら
  この道
  ペチカ
  ふるさと

第二ステージ

クリスマスってなあに


 指 揮:久米 聖一
 ピアノ:林  聖子
   姉:沢野 仁美
   妹:大島 美羽

  ジングル ベル
  荒野の果てに
  きよしこの夜
  Weinen, Klagen,Sorgen,
   Zagen カンタータ12番
  アヴェ・マリア
  O Holy Night

第三ステージ

F. シューベルト
「ト長調・ミサ曲」(D167)


指 揮:近藤  基
管弦楽:カノラータオーケストラ
ソプラノ独唱:渡辺しおり
テノール独唱:清住 真達
バ  ス独唱:佐原 壮也

Kyrie《あわれみの賛歌》
Gloria《栄光の賛歌》
Credo《信仰宣言》
Sanctus《感謝の賛歌》
Benedictus《褒むべきかな》
Agnus Dei《平和の賛歌》

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