演奏記録へ戻ります

第42回定期演奏会

長続きする合唱

常任指揮者  関屋  晋

野茂の活躍のお陰で、日米野球の違いとかいろんなことが話題になっている。と思ったら、ロッテ球団の立役者、バレンタイン監督がクビになって、またまた大騒ぎ。何でも広岡ゼネラル・マネージャーとの野球感が違うとかが理由だそうだが、朝日新聞の朝刊コラムまでが、日米野球の違いを話題にした。練習の量が多いの、少ないの、一事が万事らしいのだが、日本人の魂野球というのがこうなるのだろう。野茂の日本にいたときの監督もそんなことを言っていたので、嫌気がさしたのではないだろうか。今回野茂は勝っていても、8回ぐらいで替えられたことが何回かあった。その後次の投手が打たれて負けたりしたが、何でも100球投げると球威も落ちるし、投手生命にも響くというのが理由らしい。勝っているんだから最後までという日本的な感情論は通用しないらしい。振り返って、合唱の方でもそんなことが言えないだろうか。食前食後と練習して、コンクールに勝ったときはいいが、負けたら合唱が嫌いになったという話を聞いたことがあるが、合唱も嫌いになる程練習しないほうがいい。


ごあいさつ

幹事長 小松登希男  

本日は、第42回定期演奏会にお越しいただきまして誠にありがとうございます。合唱団は創立以来ひたすら唱い続け、今年で42年目となりました。その間に在籍した団員は1600人を越えますが、嬉しいことはこの大勢の仲間が、岡谷のOB、OGの誇りをもって全国各地でそれぞれ新しい場を得て唱い続けていることです。みな「趣味は音楽ですか」と訪ねられると多分当惑するのではないかと思います。合唱を含め音楽はライフワークになっているのですから。それほどのコーラスの魅力についてここに二つの例をご紹介させていただきましす。
指揮者の小林研一郎氏が全日本合唱連盟発行の合唱専門誌ハーモニー80号の巻頭エッセイにこんな一文をよせられています。


「中学生のころ、全日本合唱コンクール本選を聴いた。授業での合唱経験しかなかったから、感動は強烈であった。“中略”合唱付きの曲を指揮する時はぼくにとって至福の時となった。マーラーの“復活”のようにオーケストラが語り尽くして尽くしきったあとにくる一瞬の静寂、そして聴こえてくる地の底からのようなミステリアスな声に、合唱とは何と不思議な魅力をたたえているのだろう、と思わずにはいられない。声の世界に生きている人たちがうらやましい。・…・…」旧ソ連邦から再度独立を果たしたリトアニア、エストニア、ラトビアのバルト3国の独立への歩みをテレビで見た時、涙が出てきて仕方ありませんでした。広場に集まった何万人という大群衆から湧き起こる祈りの合唱、国歌の合唱は日本にはないものでした。丁度この頃この地方を旅したある指揮者のお話を聞く機会がありました。「一人が歌い始めたそれが5人、10人となり、やがて広場全体に広がっていった。合唱が独立への勇気と力を人々に与えていることを自の当たりにした。」と。さて今日のプログラム第一ステージは組曲「ティオの夜の旅」。合唱団はこのところ木下牧子さんの作品に魅かれています。プログラムに掲載してある詩をご覧になりながらお聴きいただけましたら嬉しく存じます。第二ステージは戦後50年にちなみ歌謡曲を中心に曲を厳選。団友飯島岱氏の舞台構成でお届けいたします。第三ステージは県内で活躍されている管弦楽の皆さんをお迎えして、ヴィヴァルディの「グローリア」を演奏します。祈り、愛、喜びを敬虔に歌い上げたいと願っています。一はじめにお話し申し上げましたコーラスの魅力を、みなさんにお届けすることができれば、もう、なにものにも勝る合唱人の喜びです。どうぞ最後までお聴きいただきますようお願い申し上げます。

第一ステージ 

●混声合唱曲集
《ティオの夜の旅》


  作 詩:池澤 夏樹
  作 曲:木下 牧子
  指 揮:関屋  晋
  ピアノ:今井まな美

 祝福
 海神
 環礁
 ローラ・ビーチ
 ティオの夜の旅

第二ステージ

●歌謡50年史
《上を向いて歩こう》


 指 揮/佐原  武
 指 揮/松澤 和美
 アコーディオン/北条 久之
 ピアノ/今井まな美

第三ステージ

●ヴィヴァルディ
 《グローリア》


 指 揮/関屋  晋
 管弦楽/ムジカ・ファルサ・スワ
 ソプラノ独唱/池上 早苗
 ソプラノ独唱/小口 孝子
 アルト 独唱/小松るり子

inserted by FC2 system